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親鸞聖人の教えとの出遇い|浄土真宗親鸞会

忘れていた いちばん尊ばねばならないお方

 佐賀県の貧しい家庭に育った私は、お金さえあればどんな苦しみも解決できると思い、「結婚相手は金!」という結婚観のもと、嫁ぎました。

 ところが嫁ぎ先の主人も舅も、筋金入りの遊び人。このままでは財産はすべて食いつぶされてしまう。私がやらなければ、と必死で頑張ってきました。

 次々と、味わったことのない不安や苦しみに襲われる。
「この生き地獄から救われたい!」の思いから新興宗教に迷ったこともありましたが、苦しみはつのるばかりでした。

 追い打ちをかけるように主人は病に倒れ、植物状態となり、何の反応も示さなくなりました。主人の体をふきながら、「苦しいでしょう、あなた、早く楽になりたいよね」と語りかける私。心の底から、主人の死を願う恐ろしい自分がいたのです。ああ、鬼がいる、と愕然としました。こんな私が、どんなきれいごとを言っても魂は救われない、どこかに救われる教えはないのか。私の心はただ暗かったのです。

 長い闘病生活の末、主人は亡くなりました。その後、遺産騒動が起き、私は、嫁いだ家から無一文で放り出されてしまいました。「ああ、よどみに浮かぶうたかたのような人生、一体どこまで流されれば幸せがあるの?」

 悶々とした思いで過ごしていた時、アメリカから帰国することになった息子が、「お母さん、東京で一緒に暮らそう」と言ってきたのです。

 東京!何と素晴らしい響き。つらい過去を捨てて、花の都で暮らそう!

 しかし甘くはありませんでした。

「なぜ息子は言葉の通じないアメリカ人と結婚したの!」

 最愛の息子と暮らせたら、今までの地獄のような人生、報われるはずだったのに……。

 言葉も文化も生活習慣も異なる嫁を前に、私の淡い期待は崩れ去りました。

 おいしい食事を作っても、「イラナーイ!」と言われる。コミュニケーションを取ろうとしても通じない。寂しさと惨めさで心は震えていました。

 やがて、やり場のない悲しみが、内心の鬼を目覚めさせたのです。

「あの嫁さえいなければ……」と心で、嫁を切り刻み、世の中すべてに八つ当たりしていました。

 お許しください。親鸞聖人さま。浄土真宗の家に生まれ、嫁いでいながら、いちばん尊ばねばならないお方を忘れておりました。

 それからです。寺へ行く生活が始まったのは。しかし、聞かされたのは、世間事ばかりのどうでもいい話のオンパレードでした。親鸞聖人の教えは、少しもハッキリしません。

 

 そんなおり、一枚のチラシを縁に、東京国際フォーラムで本当の親鸞聖人のみ教えに巡り遇うことができたのです。

 驚いたのは、『王舎城の悲劇』を通して教えてくだされた「因果の道理」でした。過去の運命の一切は、私自身の行為が造り出した結果であったとは。悪夢から覚めたような驚きでした。同時に、鬼になって恨みのろっていた自分を懺悔せずにおれませんでした。まさに、韋提希夫人は私自身の姿でした。

 そんな私に、一言一言、かんで含めるがごとく、聖人の教えを説き切られる高森先生。 ああ、鬼の救われる教えがここにあった!と、心の底からわき上がる興奮と感動に、我を忘れて聞かずにおれませんでした。

 重ねて聞法させていただくたびに知らされるのは、親鸞聖人の教えの素晴らしさ、わが身の一大事の重さ、そして、この妙法を説かれる先生にお会いできた、何ものにも代えがたい喜びです。

 阿弥陀さま、聖人さま、ありがとうございました。


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